- 2022.07.06
- ピアノレッスンで音譜の読めない子を作らない
-
「音符が読めないのですけれど、それでもピアノを習えますか?」
本人にやる気さえあれば大丈夫です。
楽器を習ったことがない人は子供・大人に限らず
楽譜が読めないのは当たり前なのです。
音符単体で読めるのと楽譜を読むのとでは考え方が違います。
たとえば字を覚えたての3才などの幼児のお子さんは
お家で知育玩具などを使って一つ一つ文字を覚えていきますよね?
それが少しづつ 「アヒル」「リンゴ」「かめ」・・というように
単語でおぼえていきます。
大きな文字とそこに書かれている絵とお母さんといっしょに
発する言葉を音としてトリプルで認識し、それを繰り返していくことによってだんだんと絵と文字が頭の中でリンクするようになります。
これを音楽に置き換えてみると
①ピアノで音を鳴らしながら音符を見る
②音符がどこの線の場所にあるかということをド・レ・ミの3つの音からはじめて
ド・レ・ミ・ファ・ソと少しづつ音域を広げていきます。③目で音符を読むということと耳で音を聴く、そして
歌いながらピアノの鍵盤を鳴らしてみる。これを毎回のレッスンでくりかえしていきます。
このようにちょっとしたおぼえ方のコツをつかめば、いつの間にか読めるようになるのです。
一般的に苦手とされるへ音記号も、苦手意識もなんのその
いつの間にか1オクターブ半の音域が読めるようになるのです。ヘ音記号が苦手となるのは習い始めから読み方が全く異なるト音記号とヘ音記号を
同時に習ったり覚えさせられるからなのです。
何事も習いはじめはそんなに急にできたりおぼえたりできませんよね?
文字も数字も外国語も同じだと思うのですが、少しづつおぼえやすいこと
短い単語から短い文章や会話から順序だてておぼえていきませんか?音符も同じでまずは音符というものを少しづつ場所と音で覚えていき
短い4小節の楽譜から少しずつ8小節の楽譜へと短いフレーズを
「パッとみてパッと弾けるように」行っていきます。
これは5歳のお子さんならレッスン開始からすぐにできるようになります。
柴田音楽教室の生徒さんは幼児から小学校低学年の生徒さんも大人の初心者の方もみな
この方法でいつの間にか楽譜が読めるようになっています。読めるだけではなく「鍵盤のどこの位置の音と一致するか」ということが大切です。
真ん中のドも高いドの音もヘ音記号のドの音も更に低いドの音もどこがどこだかわからない。
これではわかったことにはなりません。音符をパッと見た時、一つの音を基準に数えているようでは、
いつまでたっても音符を流れとして読むことができないのです。
これはピアノの習いはじめのレッスンの展開の仕方や
どのようなテキスト教材をどのようにレッスンで進めていくかですべてが決まります。いつまでたっても楽譜が読めないのは使用するテキスト教材に問題がある場合もあります。
または覚えるスピードは多少の個人差がありますが
【耳でおぼえて、手を見て弾く】
という方法に慣れてしまえばパッと楽譜を見た時に
自分が何を弾いているのかわからない
今、どこを弾いているのかがわからなくなる
頭の中で今、自分が弾いている音が鳴らない ということになるのです。つまり「お腹空いたなー!今日の夕食何かなー?」とか
他のことを考えながら弾いているのと同じ状態になってしまうのです。
音符が読めない状態でなんとなく感でピアノを弾いていても
やがては限界が来てしまうのです。
曲のレベルが上がるにつれてキチンと曲が弾けない、
いつまでたっても曲が完成しない、
楽譜がわからないから家での練習が面倒になる
という図式ができあがってしまいます。このことに気がつかずに間違ったレッスン方法・練習方法で
何年もの時間とレッスン料をムダにしているケースを時々お見かけします。
ピアノのレッスンは
- キチンとした姿勢と正しい手や指の形を時間がかかっても作っていく
- 音符の読み書きができること
- 音価・リズム感をつける 正しい音楽の知識を教える
- 聴いた音が歌える、弾ける、音符として書くことができる
- レベルや年齢に応じた演奏力をつけさせてあげること
- 音楽をするという楽しい雰囲気
- すぐにすべてのことができるようにならなくてもあせらないこと
以上のバランス感覚が大切です。
また、レッスンで行なったことをおウチでもおさらいすることが大切ですよ。
あざみ野のピアノ教室は柴田音楽教室